青木 洋樹 (Hiroki AOKI)
幅広フランジを持つ梁のフランジにおける曲げ応力の橋軸直角方向分布は,せん断遅れのために一様ではなく,ウェブ上の曲げ応力は初等梁理論よりも大きくなる.道路橋示方書ではせん断遅れによる付加的な応力を,有効幅を用いて見かけ上の曲げ剛性を小さくすることで考慮している.しかしせん断遅れは曲げではなく, せん断変形に起因する断面変形によって生じることが分かっている.これまでにせん断による断面変形の自由度を持つ梁理論が提案され,この断面変形梁理論では 3 つの断面パラメタを導入することで,せん断遅れによる付加的な応力を正確に求めることができる.しかし,断面パラメタの決定には断面の有限要素解析を行う必要がある.本研究ではせん断遅れによる付加的な応力を簡易的かつ高精度で算定するために,有限要素解析の代わりに機械学習を用いた断面パラメタの推定を試みた.
Key Words : shear lag, deformation of cross section, machine learning, Gaussian process
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