不静定梁の解法のひとつに不静定力法がある.不静定力法は,不静定梁が, 静定梁に外力を作用させた構造系と静定梁に未知反力である不静定力を 作用させた構造系との重ね合わせで表されることを利用して未知反力を 求める方法である. 不静定梁を含む複数の構造部材が組み合わされた (連結された) 構造系の つり合い状態を,個々の部材の重ね合わせであるとの観点から, ひとつひとつの部材 (構造系) に分解できるかどうか,また,個々の 構造系相互間の変位や断面力等の関係を的確に把握できるかどうか, そして,不静定梁の解法に不静定力法が適用できるかどうかを 問うための基本的な問題である.
下図に示す構造系の B 点に荷重 P が作用した場合について, 以下の問に答えよ.ただし,バネおよび梁の質量は無視でき, B 点, C 点は荷重作用後も同一直線上にあるものとする.