瀧本 耕大 (Koudai TAKIMOTO)
トラス橋の静的リダンダンシー評価を行う際には,破断想定部材の健全時の断面力に衝撃係数を乗じたものを,その部材の両端の格点部に逆向きに作用させた上で応力照査を行う.衝撃係数には広く1自由度系の応答値から算定される1.854が用いられているが,トラス橋への適用性は十分には確認されていない.線形解析の範疇ではトラス橋の衝撃係数が求められているが,橋梁の崩壊に至る塑性変形の影響については明らかにされていない.そこで本研究では,トラス橋の部材破断時の材料非線形性と幾何学的非線形性を考慮した動的解析・静的解析を行い,それぞれの非線形性が動的効果の大きさに及ぼす影響の定量的評価を試みた.その結果,材料非線形性が動的効果に及ぼす影響は30%程度になることがある.
Key Words : steel truss bridge, nonlinear dynamic finite element analysis, dynamic effect, material nonlinearity, geometrical nonlinearity
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