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解きたい問題の設定

幾何学的な境界条件--支持条件

設定窓に横たわった青い線が一本の連続梁です. その線上に並ぶ33個の水色の円が有限要素の節点になっています. すなわち,一本の連続梁を32有限要素で解析しようとしています.

この青い線の傍で左クリックすると, 図 [*] のような小窓が現れます. クリックした場所のすぐ左側の節点が赤くなり, この赤くなった節点の支持条件を設定することができます. 小窓の中では,単純支持に相当する「たわみ固定条件」と, 回転だけを固定する「たわみ角固定条件」,さらに両方を固定する 「たわみとたわみ角固定条件」の三つの基本的な条件と, 「線形バネ支持」が設定できます. ただし,もちろん,固定条件は両端のみで可能で, バネ支持ではバネ定数$k$を無次元量 $\frac{kL^3}{EI}$で設定する必要が あります.$EI$は基準とする曲げ剛性で,$L$は要素長です.

条件を選択したあと,セットをクリックすれば設定されます. 設定窓中には図 [*] のように, △印で単純支持を,二本の縦棒で回転固定を, 端部での一本の縦棒で固定条件を,節点下の一本の縦棒でバネ支持を 区別して示します. また,ゲルバー梁のように,支間内にヒンジを設けることができます. ヒンジのみを挿入するときはリセットをした上で, 一番下の挿入の指定にチェックを入れてセットしてください. ただし,当然ですが,回転固定部と集中モーメント外力がある節点には ヒンジは挿入できません.

Fig.: 幾何学的な境界条件の設定
\includegraphics*{boundary-j.ps}
Fig.: 曲げ剛性の設定
\includegraphics*{rigidity-j.ps}

もし条件をつけたい節点を変更するには,図 [*] のマウス・ポインタが ある部分のスクロール・ボタン(上下ボタンが節点の右左方向に対応)を利用するか, あるいは節点番号(左端がNo.1)をその左の入力窓に直接入力してください. その指定に従って青い線上の赤丸が移動するので確認できます. 一旦設定した条件は,再度同じ節点で設定作業を繰り返すことによって 変更できます. またリセットをクリックすれば,支持を無くすことができます. この支持条件は,この小窓を閉じるまで連続して設定を続けることができます. 小窓は右上の\fbox{$\times$}をクリックすることで閉じます. 閉じるまでは,メインの窓へのアクセスはできません.

曲げ剛性の設定

梁の曲げ剛性$EI$は,要素毎にその値を設定できます. このプログラムでは無次元化された剛性方程式を扱っているので, 入力する曲げ剛性は,基準となる曲げ剛性に対する比で与えます. 設定窓の青い線の傍で右クリックすると, 図 [*] のような小窓が現れます. クリックした場所のすぐ左の節点が赤くなり,そこと右端の中間に位置する 節点が青くなります. この赤点と青点の間の曲げ剛性比を設定することができます. 設定する範囲は,節点番号の入力窓かスクロール・ボタンで決めてください.

範囲を決めた段階で,小窓の中の剛性比入力窓に正の実数を入力し, キーボードのEnterを押してください. これで剛性比の設定ができます. 図 [*] の例では,その比を`3'に設定しています. この設定も,この小窓を閉じるまで続けることができます. 設定した比のおおまかな値は,設定窓の青い線の下方に 現れる緑の帯(図 [*] のマウス・ポインタの位置に横たわる 緑の帯)の太さが表しています.


力学的な境界条件--外力条件

集中荷重の設定

設定窓の青い線から少し上方に離れた位置で左クリックすると, 図 [*] のような小窓が現れます. この小窓では,集中荷重を設定できます. 荷重を載せたい節点を選び(赤い点で示されます),集中せん断力$S$と 集中曲げモーメント$M$の値を入力してください. せん断力は下向きが正で,モーメントは反時計回りが正です. いずれも基準となる曲げ剛性と要素長で, $\frac{SL^2}{EI}$, $\frac{ML}{EI}$のように無次元化されていますので,注意してください. 要素長$L$とは,設定窓の隣り合う水色の丸の距離,すなわち 全長の32分の一です.

Fig.: 集中荷重の条件設定
\includegraphics*{concent-j.ps}
Fig.: 分布荷重の条件設定
\includegraphics*{distrib-j.ps}

値を入力してセットをクリックすれば,条件が設定されます. 設定窓の青い線の上方に現れる縦棒が集中せん断力で, 円が集中曲げモーメントを表し,それぞれ,長さと半径でその大きさの 違いを表現しています.この段階では,外力の向きは表示されませんが, 後述のように解析終了後の結果窓には,向きも表示されます.

分布荷重の設定

設定窓の青い線から少し上方に離れた位置で右クリックすると, 図 [*] のような小窓が現れます. クリックした場所のすぐ左の節点が赤くなり,そこと右端の中間に位置する 節点が青くなります. この赤点と青点の間に一定の分布外力$q$を設定することができます. 外力は下向きが正です. 設定する範囲は,節点番号の入力窓かスクロール・ボタンで決めてください. 範囲を決めた段階で,荷重の入力窓に値を入力し, キーボードのEnterを押してください. この値も,基準となる曲げ剛性と要素長で $\frac{qL^3}{EI}$のように 無次元化されたものです. 設定窓では,桃色の帯で分布外力の与えられた範囲と大きさを 示しています.


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Iwakuma Tetsuo
Wed Mar 31 21:43:28 2004 : Stardate [-29]1892.65