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ファイル出力

四種類のファイル

ファイル`Cbeam.ini'には,このプログラムの窓の位置と表示言語の設定, それに前の[*]節で説明した モーメント図の正負の方向の設定を保存してあります. このファイルはプログラム立ち上げ時に読まれ,終了時にその時点での設定を 保存します.もし万一このファイルを消去してしまった場合には, ノートパッドやエディタで

\fbox{\shortstack[r]{
~~~~~500~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ \\
400~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ \\
0~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ \\
1~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~}}
のような4行からなるファイルを`Cbeam.ini'として作成してください. 最初の二行はメイン窓の位置座標です.三行目は日本語表記($0$)か 英語表記($1$)かの区別.最後の行はモーメント図の正の向きが下向き($1$)か 上向き($-1$)かの違いを示しています.

また,解析の度(結果窓でダブルクリックする度)に 次の6つのファイルが,プログラムと同じディレクトリに 出力されます.

[l] CntBeam.dat:   単純なデータ(テキストファイル)
Cbeam-d.tex, Cbeam-r.tex, Cbeam-s.tex, Cbeam-m.tex,:   LATEX用の図のファイル
Cbeam.cbm:   境界条件などの設定を保存して再入力するためのファイル
このファイルは後述のように,図化する場合や同じ設定をこのプログラムで 再利用したい場合に使えます. しかし,解析の度にファイルの上書きがなされてしまいますので, 必要なファイルを出力した場合には,次の解析を実行する前に, そのファイルを他のディレクトリに移動するか名前を変更するかして, 重ね書きされないように保護してください.

単純なデータの利用

Fig.: 図化ソフトでの結果ファイルの利用
\includegraphics*{ngraph.ps}

テキストデータの`CntBeam.dat'は,例えば結果については

% 結果
% 要素  節点     w/L         w'           SL^2/EI      ML/EI
 1       1       0           0          5.417556    -11.63432 
 1       2      24.57116    44.62769    5.417556    -6.21676 
 2       2      24.57116    44.62769    5.417556    -6.21676 
 .......
のような内容で,計算結果が数値で羅列されているだけです. この行の上方には境界条件などの設定情報も羅列されています.

このファイルを使えば,いつもご利用になっている図化ソフトで モーメント図などを描くことが可能でしょう.たいていのソフトでは, 上記のような空白で区切ったデータ列を縦横のプロット情報として 処理できると思われます. そのような図化ソフトの一例として Ngraphの フリーウェア版に取り込んだ結果を,図 [*] に示しました.

LATEX用のファイルの利用

出力される四つのファイルは,そのファイル名のハイフンの後の文字で

[l] d: 各種条件とたわみ図
r: 梁の曲げ剛性比の図
s: せん断力図
m: 曲げモーメント図
に対応しています.いずれもLATEXのpicture環境で描かれていますが, ドライバ依存のEPICの`\special'を使っていますので, コンパイル時には別途`epic.sty'と`eepic.sty'とが 必要になります.後者はあるいは`ecleepic.sty'でも可能です.

アーカイブ中にLATEX209でのコンパイル用の`Cbeam209.tex'と, LATEX2eでコンパイルする場合の`Cbeam-2e.tex'とを入れておきました. 何か結果を出力したあと,このいずれかのファイルをコンパイルしてみてください. 図 [*] のような図が得られると思います.

Fig.: LATEX出力ファイルを利用した図
\includegraphics*{latex.ps}

なお,図 [*] の右図にあるように, 必要な節点での値(無次元の値)を出力するような準備だけはしてあります. これはファイル中の

% string
\CbeaM(200,1500){{\tiny $-12.345$}}%
のような行です.この値の出力を抑える場合には,この \CbeaM で 始まる行をコメントアウトしてください.あるいは,アーカイブ中に 含めたコンパイル用の例を参考にして無効にしてください. この \CbeaM\path で置き換えれば, 値が出力されます.あるいはこれも,アーカイブ中に 含めたコンパイル用の例を参考にして真似てください. 図 [*] にもあるように,出力した数字が 図中の線と重なって読み難い箇所がいくつかありますが, それについては座標値(上の例なら (200,1500) の部分;200が 水平方向の座標値で右向き正,1500が上下方向の座標値で上向き正)を ひとつひとつ微調整してください.

なお,たわみ図中の外力の値はいずれも,第[*]節で 説明したように,基準となる曲げ剛性と要素長で, $\frac{SL^2}{EI}$, $\frac{ML}{EI}$, $\frac{qL^3}{EI}$のように無次元化されたものの値です. 注意してください. また,たわみ図ファイル中の

     % ここまでが境界条件など...以下が変位
の行よりも上の部分だけを処理すると,変位の結果無しの図になります. 演習問題・試験問題の作成にご利用ください.


このプログラムで設定を再入力するためのファイル

ファイル`Cbeam.cbm'のように,拡張子が`cbm'になっている ファイルは,このプログラムを実行中に次の[*]節で 説明する方法で,入力データとして用いることができます. すなわち,テキストファイルではありますが,適当な(いい加減なという意味) 順番で,境界条件などの必要十分な設定が出力されたファイルです. 例えば教官が講義中に教室などでこのプログラムを用いたい場合, 休憩時間にいくつかの例題を作図し,それぞれの設定を 例えば`Ex-1.cbm,' `Ex-2.cbm'...と改名して保存しておけば, 次の[*]節で説明する方法で,一度解析した連続梁の条件設定をこの プログラムに再入力することができます.


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Iwakuma Tetsuo
Wed Mar 31 21:43:28 2004 : Stardate [-29]1892.65